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夜の嘆息と夢想 
 昨夜のような日記がいちばんつまらない。いそがしい、いそがしいと、その予定まで書き募る。その日々のなかにかいまみえる美点をこそ記さねばならない。はずだ。
 が、そう決意してみると、書くべき内容など、こんやは浮かばない。
 ならば「第2室」に向かってはどうだ? そこには積み残している課題が残っているはずだ。
 だが、そこに書き込むためにメモっていた相当量の文章をさっき、このsigmarion2と母艦PC(こいつもじゅうぶんにモバイルなCassiopeia FIVAだ)の同期をとるさい、競合する(ともに別個に更新されていて新しさの序列化がコンピュータ側で自動的にはなされえない)2ファイルの処理を誤って(つまりほとんどいじっていない母艦側データで同期してしまって)、すっかり消えてしまった。
 思い返すとたいした内容のメモでもなかった、ような気もする。が、途中にぼく自身の判断によるタッピング(ペンがタッチパッド替わりなので)が介在しているだけに、みょうにくやしい。
 くやしいが、これまでに実生活で経験し、気をつけないとこんごも繰り返してしまいかねないミスだと、嘆息しつつ、なかばこの過酷なる日々をそうしているように、楽しんでいる。あるいは、こういう判断をミス無しで実行できるコンピュータこそ、HAL9000みたいなヤツなんだろう、なんて夢想、している。
モダニスト 2002/01/08火02:32 [78]




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