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万死に値する 
 村の借入金13億5000万円を私的流用した罪で、高知県土佐山村の前収入役に懲役12年の判決が出た(12日、高知地裁)。被告の現在の年齢が75歳だからこれで刑が確定して満期まで服役するとシャバに出るときには87歳の高齢となる。まあでも、ふつうにいけば獄中死だろうな。
 いや、被告の犯した罪はじっさい万死に値する。
 まずは死刑廃止議論に、私が反対する者である、そのことを明言しておきたい。だが、残忍な殺人などの重罪だけがそれに値するというのではなく、そこにすら/そこにこそ勘案されるべくしてある理由や意味すらも欠いた、馬鹿げた罪がある、と私は思うのだ。
 土佐山村村民が借金返済に要する時間は、少なく見積もっても20年だそうだ。被告が仮に刑期を満了してシャバに出てきたとしても、被告の私財を没収しても4000万円にしかならない村は、そのときなおも超緊縮財政のさなかにある(ちなみにその救済のために公的資金が注入されるのもまた筋違いである)。
 量刑にふさわしい刑期という観念は、ここには存在しないといわねばならない。
モダニスト 2001/12/12水22:41 [36]




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