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補足 
 つぎの書き込みがあると現時点で掲出されているものがいったんは削除されることになる左の本編は[005]の、ひいてはこの日記2の直下の[24]への、思いつくままの補足(だがこの右欄はそのようなもののためでもある)を――。
 「市民」に犠牲が出ないに越したことはない、そんなことは当たり前だ。だが、まったくに犠牲が出ない軍事行為は、もはや軍事行為ではあるまい。
 市民に犠牲が出ることが絶対的な悪であるなら、上の自明なる論理を踏まえつつ、その行使はむろん準備すらも認めぬ、決然とした態度が必要であるはずだ。と同時に、わが国の一部左翼がいまだ夢見ているらしいかかる絶対平和主義的な境地が到来せぬことを知る者が、その態度に同意することも、もちろん、ありえはしない(この2つの理念は両立しない;ゆえにやはりイデオロギー的対立が消えることはない)。
 ちなみに、その地で今次発生している犠牲者も含めた、アフガニスタンの市民は、「弱者」にたいして世間が常套的に冠する「何の罪もない」の形容が、そのまま当てはまる人びとでは、ない。女子の教育に代表されるさまざまな権利が奪われた独裁政権は、事の善悪はさておき――つまり女性にたいする抑圧が悪であるとの判断も絶対的にすぎるとしていまは留保するからである――、まさに彼らがそれを生み、保存したのでもあるからである。
 この「責任」のゆえに、彼ら市民が犠牲に甘んじねばならない、などという論理をふりかざすつもりは毛頭、ない。
 だが、絶対的な弱者を措定し、ひいてはその権利を踏みにじる強者=悪者を指弾して事足れりとする、いわば中庸の思想は、そのようなものではない〈悪〉それ自体――自身の内にもあるはずの――のことは、いっこうに思い描きえないのである。
モダニスト 2001/12/10月12:46 [25]




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