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ジャズを愛する邦楽器屋さん 
 この日記をたまに読んでいるらしいゼミ生がいたりしてあんまり露骨に告白できないが、卒論(12月20日提出締切)の指導がピークを迎えていて、体力的にもかなりきつい(本編を書く元気も今夜はない)。けれど/だからこそ最近は、水曜日の昼間だけは羽根をのばして美味いランチを食べにいく。それこそ神聖不可侵な数時間だ。
 さて、きょうどこまで足を伸ばしたのかは秘密だが(笑)、帰りにちょっと面白い店に立ち寄った。千本今出川南東角にある浅野楽器店というのがそれなのだが、お目当ての、細君が不注意で割った三味線(長唄用)のコマを買い求めようとしたところ、店内に流れる音楽がベートーベンのソナタであることに気づいた。
 「邦楽器屋さんにベートーベンとは風流ですね。」
 「いやぁ、わかりはるんですか、うれしいわぁ。」
 そこから話に花が咲いた(20分ほども)。そう、ここの若奥さんは、ジャンルを問わず音楽そのものをこよなく愛している。この日はクラシックがたまたまかかっていたが、多いのはむしろジャズらしく、じっさい入口を挟んで両側にあるショーウィンドウの左側、小さいほうには渡辺貞夫やマイルス・デイヴィスの写真が貼ってあった。サックスやトランペットはさすがにないが、リコーダとハーモニカ(ジャス用?)が置いてあって、思わず、これだったら吹けるんじゃないかとサイフに手が伸びそうになった(でも楽譜は読めなきゃなんないだろうな)。
 美術のことも詳しい。最初に名が出たのがジョットで、ついでヴァティカンにボッティチェリの「楽聖の天使」(だっけ?、正式名は)を観に行かれたことに話がおよんだ。この断片しか伝わっていない作品中で、天使がリュート(だろう)をもつ図は、ほんとうに美しい。
 さすが楽器屋の若奥さんである。
モダニスト 2001/12/05水23:54 [17]




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