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ヤーノシュ・シュタルケル、1999年9月14日 
 劇作家の堤春恵さんからビデオ・テープが届いた。中味は、わが愛するチェリスト、ヤーノシュ・シュタルケルの生誕75年を祝ってブルーミントン(インディアナ州)で開かれたコンサートのライヴ映像(1999年9月14日;元は地元のテレビ局で放送されたもの)[→こちら]。
 堤さんのご主人は有名なチェリスト堤剛さんで、シュタルケルに学んだあと、いまは師の同僚として母校インディアナ大学で後進の指導に当たっておられる。上のコンサートでもドヴォルザークの《森の静けさ》を朗々と弾いておられたほか、170余名のシュタルケル門下生が集ってポッパーを演奏したアンサンブルの一角にもその姿が認められた。
 ちなみにシュタルケル本人は、娘婿のプレウシル(クリーヴランド四重奏団の1stヴァイオリンを永らく務めたあと請われてクリーヴランド交響楽団のコンマスに就任した)とともに、ブラームスの二重協奏曲のソロを見事に弾き切った(この直後に彼は来日を果たして、その演奏にはぼくも京都と岡山で接することができた)。というよりも、ここでの見せ場はロストロポーヴィチとの共演で、つまりこの指揮もよくする3歳年下の音楽家が棒を振って、ライヴァルの演奏をサポートしたのだからである。これは稀代のチェリスト2人が出会った最初の、そしておそらくは最後の、機会である。
 堤春恵さんとは、昨年6月のさるシンポジウム(ぼくは裏方として関わっていたにすぎないが)のパネラーとして大学にお招きしたさいにお会いした切りの間柄で、まあしかし確かにそのあとの懇親会で、ご主人やシュタルケル師の剛毅なチェロの系譜にふれながらひとしきり音楽談義に花を咲かせたさい、そうしたビデオ・テープがあって、という話になっていたのではある。どのようにお礼の手紙を書こう、と考えるとじつは少し気が重くなるくらい、いまは感謝にたえない。
モダニスト 2002/01/06日02:23 [76]




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