日付 : 2007年11月06日 (火)
件名 : 笑ってる相続人
養子縁組は、断った。 最後の電話でも、返事を保留した。「なるほどね」とだけ言って。
財産をどうするかも含め、9月に帰省して今後のことを話し合おうといっていたのに、結局私が「忙しい」を口実にすっぽかした。
ひよこも、血の繋がりはなくても、老後の面倒は見なきゃと言ってくれていた。
もともと、財産は要らなかった。
介護がなくなっただけでも、きっと私はラッキーだったのだろう。
けれどせめて、四十九日までは、そのままの状態にしておいてあげたかった。
「絶対にやらないから」と言っていたという弟妹たちに葬儀直後に上がり込まれ、「これほしー」「あれほしー」と全部持って行かれたなんて。 大事にしていた宝物。 現金はもちろん、指輪も時計も陶器も。 本などには一切見向きもせず、興味は金目の物だけだったらしい。 お墓の権利まで、ほしいと言っていたって。
聞くに堪えない(−−; どんなに無念だったろう。
その場に立ち尽くしていたという兄と妹。
私がいながら。こんな遠くでなかったら。
泊り込んで、翌日早速、銀行の貸し金庫の鍵を開けに行ったという、叔母さんたち。 書類が必要だと聞いて、「めんどくさい」と文句を言っていたという。
その数億円で、どうぞ心も豊かになってね。
遺言状が入っていても、隠してしまえば分からない。 ちゃんと、公正証書にしているかな。 でも、自分が急に死ぬなんて思っていなかっただろう。
帰るはずだった、9月の1週間。 しみじみ、おしゃべりしようと言っていた。 心待ちにしていたはずなのに。
守ってあげられなくて、ごめんね。 ママ。
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