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フライを巻く(作る)ことをタイイングと言います。最初はショップで売っている既成のフライを買って使うのも良いでしょう。でも、自分で巻いたほうが全然安く上がるし、ショップで売ってないようなフライが必要になったり、自分で工夫する楽しみがまたフライフィッシングの一つの大きな要素となっています。
あなたもタイイングに挑戦しませんか? |
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タイイングには次のようなツールが必要です。マテリアルも含めて、セットになってるものがお徳かもしれません。私も最初はセットを買いました。1万円くらいからあり、高いような気もしますが、必要なものは殆ど入っており、ビデオもついていてなかなか親切でした。その後、いろいろと自分で買い揃えて、下の写真のようなツールに落ち着いています。
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フライを巻くための材料がマテリアルです。鳥の羽、ウサギの獣毛などの天然素材にくわえて、いろいろなシンセティック(化学繊維などの素材)がそろっています。
ハックル |
簡単なタイイング
ツールとマテリアルをそろえたら、次はいよいよタイイングです。一見難しそうに見えても、順序良くやっていけばそう難しくはありません。ここでは私の好きなエルクヘヤーカディスの巻き方を紹介します。
エルクヘヤーカディスのマテリアル
まずマテリアルですが、フックはTMC100など一般的なドライフライ用のフックなら何でもかまわないと思います。サイズは#10〜#18くらいが一般的です。
フックに巻きつけてボディを作るためのダビング材はフライライト、スーパーファインなどで、ブラウン、オリーブ、ブラックなどを使います。
スレッドはボディの色に合わせて、サイズは6/0程度です。
ボディの上から巻くハックルはボディに合わせるのが普通ですが、変えてもいいと思います。
ウェイングはもちろんエルクヘヤーですが、白く脱色したものが、実際に使うときに見えやすくていいでしょう。参考までにここで使うマテリアルのデータを書いておきます。
フック TMC100 #10
スレッド ブラウン6/0
ボディ スーパーファイン(アダムスグレー)
ウィング エルクヘヤー(ホワイト)
ボディハックル コックネック(ジンジャー)次に巻き方ですが、以下の1〜8の順序で巻いていきます。
1.フックの取りつけ
バイスにフックを取りつけます。フックのボディの部分(シャンク)にマテリアルを巻いていくので、そのシャンクが水平か、糸を通す部分(アイ)の方が少し高くなるくらいが、巻きやすくていいでしょう。
バイスのフックを取りつける部分(ジョー)は少しきつめに締めておかないと、途中でフックが外れるとまた巻きなおしになったりします。2.下巻き
フックにスレッドを下巻きします。アイの方からフックの曲がっている部分(ゲイプ)に向かって、シャンク一杯に巻きます。一重だけで充分ですが、綺麗に巻いておけば仕上がりも綺麗になります。
3.ハックルをとめる
ハックルをフックの後ろの方(シャンクの最後)に取りつけます。下巻きをしたスレッドが、ちょうどシャンクの最後の方にあるので、その位置でそのままハックルをとめます。ハックルはあらかじめ芯の部分(ストーク)をちょっと出しておいてシャンクに乗せ、そこをスレッドで巻きとめます。
4.ダビング材をとめる
ボディに巻くダビング材をフックの後ろの方に取りつけます。先ほどハックルを巻きとめたところより少し前に、スレッドで巻きとめます。ダビング材は、そのままではフワフワしているので、少し撚っておくと扱いやすいでしょう。
5.ダビング材をボディに巻く
次に巻きとめたダビング材をフックのシャンク、つまりボディになる部分に巻きます。ダビング材はスレッドに撚りつけておき、スレッドと一緒にシャンクに巻きつけると綺麗になります。ボディは渦巻き状に筋が入るくらいのほうが、虫っぽくていいでしょう。
6.ハックルをボディに巻く
フックのシャンクの最後に取りつけておいたハックルをボディに巻きます。ハックルの先のほうをハックルプライヤで挟み、ハックルプライヤを5回ほどシャンクの回りをまわして、アイの手前2mmくらいのところまでハックルを巻きつけます。そしてその位置でハックルをスレッドで巻きとめ、余ったハックルを切り取ります。
7.エルクヘヤーを付ける
アイの手前2mmの空いてるところにエルクヘヤーを取りつけます。エルクヘヤーをスキンから2、30本ほど切り取りスタッカで毛先をそろえます。そろえたエルクヘヤーを親指と人差し指で押さえるようにしてシャンクの上に乗せ、スレッドで巻きとめます。あまり強く巻くと広がってしまうので、軽めに4回ほど巻き、アイとエルクヘヤーの間をさらに4回ほど巻き、あと2、3かいずつ巻いてスレッドをハーフヒッチャ-でアイの周りを3、4回巻いて留め、余分なスレッドを切ります。
8.完成
最後にフックのアイの上にかぶさっている余分なエルクヘヤーを、ちょうどアイと同じ長さだけ残して、縦にまっすぐにカットします。
これで完成です。
編集後記:
やっと簡単なタイイングまで作ることができました。800x600のディスプレイではちょっと見にくいですね、すみません。写真はちょっとは綺麗になったと思います。あとはマテリアルの写真も追加していく予定です。
エアコンの無い部屋で融けそうになりながらこのページを作ってました。あまりに暑いので温度を計ると35℃でした^^;;;